お役立ち情報ブログ
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加工現場のデータ管理
紙図面、整理できていますか?効率的に管理する方法をご紹介
製造・設計・建築の現場では、紙図面が使われることが多くあります。
しかし、案件が増え、時間が経つほどに「目的のデータがどこに何があるかわからない」「探すのに時間がかかる」「保管スペースが圧迫される」といった悩みが出てきます。
今回は、紙図面の効率的な管理方法について、現場で役立つヒントをご紹介します。
紙図面を正しく整理できていない場合に起こる問題
紙図面を整理できていないと、どのような状況が生まれるかを考えていきましょう。
必要な図面データが見つからない |
紙図面が整理されずに保管されていると、必要な図面をすぐに見つけ出すことができず、探すだけで大きな時間ロスが発生してしまいます。 さらに、図面が自由に持ち出せる状態だと、「誰かが使っている」「別の場所にある」といった理由で所在が分からず、保管場所を探し回ることになり、ますます非効率になります。 |
どの図面データが最新なのかが判断できない |
バージョン違いの紙図面が煩雑に保管されていると、最新版の図面なのかが判別できず、旧バージョンを使用して加工してしまうといったミスが発生する恐れがあります。 さらに、最新情報を一部の担当者しか把握していない場合、その都度確認が必要になり余計な手間がかかります |
紙図面を紛失してしまう |
紙図面を自由に持ち出せる環境では「誰が」「どの図面を」「いつ」持ち出したのかが把握できず、管理が曖昧になります。 その結果、図面の紛失や誤使用といったリスクが常に付きまとう状態になってしまいます。 |
保管スペースが必要 |
紙図面を保管するためには、棚やフォルダといった収納スペースが必要です。案件が増えるのは嬉しい反面、図面も増えていくため、必要な保管スペースがどんどん拡大していきます。 また、取引先ごとや年度ごとに分けてファイリングすることも意外と手間がかかります。 本来確保すべき資料や設備の保管場所、さらには作業スペースまで圧迫されてしまうといった事態は避けたいところです。 |
業務の引き継ぎでトラブルが発生してしまう |
一部の担当者しか紙図面の保管場所やバージョン情報などを把握していない場合、その担当者が休んでいたり退職してしまったときに、誰も情報を知らないといった状況が生まれ、業務に支障をきたします。 このように、情報が個人に依存している環境では、会社全体で円滑に業務を進めることが困難になります。 |
これらの問題を放置しておくと、作業効率の低下はもちろん、思わぬトラブルを招く恐れがあります。 |
紙図面を効率的に管理・保管する方法とは?
トラブルを未然に防ぐために、今から取り組める対策をご紹介します。
1 | 紙図面を「カテゴリ」「ラベル」で分類 |
・種別や用途で分類 ・年代やプロジェクト名でフォルダ分け 図面を分類し保管することで、必要なデータが見つけやすくなります。図面を収納するボックスやファイルにラベルを貼るだけでも探しやすさが格段にアップします。 |
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2 | 保管ルールの標準化 |
・データの持ち出し、返却(保管)、廃棄のルールを明確化 ・保管場所を社内で統一 社内ルールを統一することで、煩雑な管理が解消されます。 また「保管期限」も統一することで、保管・廃棄の判断がしやすくなり、正確な管理につながります。 |
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3 | 管理リストの作成 |
・データごとに管理番号を振り、Excelやスプレッドシートで一覧表を作成 ・「ファイル名/作成年月/保管場所/担当者」などを記載 必要な情報をまとめたリストを使用することで、データの作成日や作成者、保管場所が一目で分かり、管理しやすくなります。 |
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4 | 紙図面のデジタル化 |
・スキャナーでPDF化し、クラウド保管や図面管理ソフトで一元管理 ・ファイル名には「製品名」「図番」「顧客名」などを記載 紙図面をデジタル化することで、インターネットや社内ネットワークを通じて、複数のPCから同じデータにアクセスできるようになります。これにより、図面のコピーや物理的な受け渡しが不要になり、情報共有の手間がかかりません。 さらに、場所や時間に囚われず図面を確認できるため、部門間の連携も格段にスムーズになります。 |
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図面管理をしっかりと行うことで、必要なデータをすぐに見つけることができ、関係者との情報共有もスムーズになります。 さらに、紙で保管されている図面は、経年劣化や破損・紛失といったリスクがありますが、デジタル化を進めて紙図面をデータとして保管することで、安全な管理が実現できます。これは業務効率の向上に留まらず、会社の資産を守ることにもつながります。 |
システム導入で変わる、データの「見える化」と「一元管理」
現在では、さまざまなメーカーから効率的なデータ運用を支援する管理システムが提供されています。
それらを活用することで、データの整理や共有、保全といった作業をより確実かつスピーディに行うことができます。具体的には、以下のようなことが実現できます!
それらを活用することで、データの整理や共有、保全といった作業をより確実かつスピーディに行うことができます。具体的には、以下のようなことが実現できます!
(1)1つの製品を作るために必要な関連データを紐づけて管理できる
(2)AND/OR検索機能で、データを絞り込み目的のデータをすぐに見つけることができる
(3)図面の変更履歴を記録することで、誰が・いつ・どの図面を作成/更新したかを一目で把握できる
(4)適切なバージョン管理で最新のデータを素早く判別できる
(5)作業進捗の把握・報告・共有がスピーディになる
(6)紛失ミスが減少し、会社の資産を守ることができる
(2)AND/OR検索機能で、データを絞り込み目的のデータをすぐに見つけることができる
(3)図面の変更履歴を記録することで、誰が・いつ・どの図面を作成/更新したかを一目で把握できる
(4)適切なバージョン管理で最新のデータを素早く判別できる
(5)作業進捗の把握・報告・共有がスピーディになる
(6)紛失ミスが減少し、会社の資産を守ることができる

まとめ
紙図面の管理は、長年決まった社内ルールに従って運用されており、すぐに見直すのは難しい部分ですが、業務全体の生産性に大きな影響を与える大切なポイントです。
ちょっとした整理・ルール作りで、日々の業務がグッと効率的になります。この記事が図面管理の体制を見直すきっかけとなれば幸いです。
それでは、最後までお読みいただきありがとうございました!