1. お問い合わせ
  • HOME
  • 会社案内
  • 採用情報
  • 教育機関HP
  • English

第3回 「アジアの中での日本のものづくりを考える」

3次元データを「見る」ことができるのは価値です
I : 中小企業の経営者の方々と話をしていて「IGES」という言葉が多く出てきますが、これからますます重要になる「3次元データを受け取る」ということの知識が少ない方が、まだまだ多いなという印象です。貴社のユーザーである部品加工メーカーの経営者の方々に「IGES」のような標準フォーマットの3次元データを受け取って「見る」ことをどんどん広めて欲しいですね。でもただ単にモデルを「見る」だけではなく「IGES」の啓蒙も一緒にやって欲しいですね。3次元の入門に困ったら、貴社のHPやソフトを見れば3次元の理屈や標準が分かる、というくらいになるといいと思います。
A : 啓蒙活動は当社もしていかなければといけないと考えています。3次元加工は2次元加工をされていた人たちからするとプロセス改革になるので、費用などの多少の痛みは伴うと思います。その3次元への敷居を低くしたものが当社のナスカ・プロ3Dビューナスカ・プロ3Dコネクトです。
ところで、データの保管に関してはどこまで考えていく必要があるのでしょうか?
I : 難しいですね。ターゲットにもよると思います。今の話を広げるとマシニングセンタのマクロデータにもつながってきます。マクロを使いこむとCAD/CAMへの移行がやりづらくなって、結局対話型に戻ってしまいます。どのようなコンセプトにするかが重要です。同じような形状でいくつかのパラメータを入力すれば加工できるものは、データを保管しておくといいかもしれません。ただし少しでも形が変わると使えなくなってしまうので、これくらいの形状ならデータを保管するなどの境界線を決める必要があります。
日本で3D単独図を普及させたいです
A : 3D単独図についてうかがいます。現在、金型工業会JEITA(社団法人電子情報技術産業協会)と一緒に3D単独図をご検討されていますが、その目的を教えてください。
 I: これからJEITAやJAMA(一般社団法人日本自動車工業会)が3D単独図のガイドラインを作って普及・啓蒙をしようとしています。今まではJAMAだけがそのような活動をしていましたが、JEITAはあまり熱心ではありませんでした。ですが、JEITAがJAMAのガイドラインを参考にJEITAガイドラインを作って、今後は3D単独図で設計をしていきたいと考えています。そのような動きをしていることが大きいですね。本当に3D単独図が流通してからでは遅いので、その動きに対応するために今の段階で動く必要があります。「3D単独図を受け取って金型製作をする時に、お客様と金型メーカーの間でどのような問題が起きるのか?」、「3D単独図でモノを作る時に金型メーカー内ではどのような問題が起きるのか?」など見えないことが多いです。これらを検討することによって、「お客様はどのようなことに気をつけて欲しいか」などを提案するために動き始めました。
A : 3D単独図の概念を教えてください。
 I:
対談の様子
対談の様子
今までの3次元CADは形を作り、色や加工に必要なある程度の属性を付けています。しかし、これだけではモノは作れません。実際は寸法や公差などの人が目で見て分かるようなものが必要になります。この概念があっているかは微妙ですが、3次元のCAD/CAMには寸法が入っていません。そのため3次元モデルと2次元の図面の両方を金型メーカーやサプライヤーに渡しています。これを3次元CAD/CAMの中で完結させたいです。寸法や注記も3次元で記述して、どの角度からでもちゃんと見えるようにしたいです。「3次元の寸法、注記付データのようなもので、これがあればすべてが分かり、2次元の図面はいらない」という概念です。
A : 言い換えると、これまでははっきりした定義のなかった3次元モデルとそれまでの流れをくんだ2次元の図面を組み合わせてものづくりが行われていた。それはこれからもしばらく続くだろう。しかし将来、3次元モデルが図面に代わるものとなってきた時に困らないよう、今定義を始めていく、ということですよね。これは3年から5年というタームでそのような時代が来るとお考えになっていますか?
I : これは企業によって違うと思います。早めに取り組む所もあると思いますが、なかなか新しいことにチャレンジするのが遅い所もあるかと思います。少なくとも試行的に来年度くらいから3D単独図が出始めるのではないかと思っています。
A : アジアで「3D単独図」というのは当たり前になってきていますか?
I : 「3D単独図」という形ではなくて、3次元モデルだけでモノを作るというのは進んでいます。ヨーロッパの方でも3D単独図の利用は進んでいるようです。日本はその点では遅れています。金型工業会で3D単独図のワーキンググループを立ち上げたのは、お客様と一緒になってユーザーサイドからいろいろなリクエストを出して、日本でスタンダードを作ろうということになったからです。そうしないとお客様が中国の金型メーカーと組んでやりやすいスタンダードを作ってしまいます。
A : 日本版の3次元モデルの保存の規格や流通の基準を早めに作ろうという狙いがあるのですね。そこで疑問ですが、3次元モデルだけでいわゆる「いい仕事」はできますか?
I : 金型の場合、3次元モデルのデータが来るのと2次元の図面が来るのにはタイムラグがあります。全く新規のものは図面がないと分からないことがありますが、そうでない場合もあります。例えば携帯電話の金型メーカーが、再度携帯電話の金型を製作する時、図面がないとできないかと言われるとそうではなくて、3次元モデルだけでできてしまいます。でもいつも同じお客様が仕事をくれるわけではないので、決まったルールを作って3D単独図でデータを渡そうとします。でも、3D単独図が流通し始めるといろいろな問題が出始めて混乱すると思います。そのような時のために早めに取り組んでおいて、解決策やノウハウを蓄えていきたいのが趣旨です。
A : JAMAの方が先に3D単独図に取り組んでいますが、そちらの方が先にできてくるのでしょうか?
I : 車そのものが命に関わるものなので、慎重になっていると思います。例えば携帯電話は直接命に関わるものではないし、部品点数も少ないので展開しやすいかと思います。JAMAよりJEITAの方が先に事例が出てくるのではないかと思います。

 1  2  3  | 4  | 5  6 
〒435-0028 静岡県浜松市南区飯田町471 TEL:053-465-0711 FAX:053-465-0714
ご意見ご感想は E-mail:info@godo.co.jpまで

Copyright (c) Godo Solution Inc. All Rights Reserved.